トップリーグ 2015-2016 weekly preview：LIXIL CUP 2016出場を勝ち取るのはどのチーム？

text by Kenji Demura

LIXIL CUP 2016出場を勝ち取るのはどのチーム？
サントリー – 東芝、近鉄 – NTTコムが熱い直接対決

いよいよ今週土曜日の26日、ジャパンラグビー トップリーグ 2015-2016リーグ戦は最終節を迎える。

すでにグループAのパナソニック ワイルドナイツ、グループBの神戸製鋼コベルコスティーラーズ、キヤノンイーグルス、ヤマハ発動機ジュビロ、トヨタ自動車ヴェルブリッツのLIXIL CUP 2016への出場が確定。
グループAでは残り３枠にどのチームが滑り込むのか、グループBでは１〜４位の順位がどうなるのか、最後まで目の離せない戦いが続く。

グループAでLIXIL CUP 2016出場の可能性を残すのは、東芝ブレイブルーパス（22）、サントリーサンゴリアス（21）、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス（21）、近鉄ライナーズ（19）の４チーム（（　）内は６節終了時点での総勝ち点＝以下同）。
なんと、最終節では２チームずつ直接対決して、LIXIL CUP 2016行きを争うことになる。

東京・秩父宮ラグビー場の第２試合（14:00）に組まれているのは、“府中ダービー”こと、サントリー対東芝。
共に府中市を本拠地としているだけではなく、東芝が５度、サントリーが３度、トップリーグを制してきていることからもわかるとおり、ここ10年、日本のラグビー界を牽引してきた存在といっていい両チームの一騎打ちとなる。

第５節で王者パナソニックと17—17で引き分け、「日本のラグビーのスタンダードを示した」（冨岡鉄平監督）と手応えをつかんだ東芝は、前節では近鉄相手になんと計９トライを挙げる猛攻ぶりで58—12で大勝。

一方のサントリーも第５節のNTTコム戦、第６節のリコーブラックラムズ戦と、共に５トライずつを奪う快勝ぶり。
共に調子を上げた状態でライバルとの大一番を迎える。
お互いブレイクダウンの精度が上がっている印象で、コンタクトエリアの攻防でどちらが優位に立てるかがポイントのひとつになることは間違いないだろう。

LIXIL CUP 2016出場を狙うもう２チームの対戦、近鉄 – NTTコムは愛知・パロマ瑞穂ラグビー場の第２試合に組まれている（14:00）。
近鉄は第６節の東芝戦で12—58、NTTコムは第５節のサントリー戦で５—38。
共に上位チームとの対戦で大敗を喫したが、どちらが本来の自分たちのラグビーを取り戻しているのか。
両者の勝ち点差は「２」で得失点差はNTTコムが大きくリード。
勝ち点４だけでは、４位以内が確定しない近鉄が最初から４トライ狙いでいくのか。両チームのゲームプランも注目される。

グループBは秩父宮、神戸で再び４強対決

グループBに目を移すと、東京・秩父宮の第１試合では、前節、明暗を分けたキヤノン（25）とヤマハ発動機（24）が対戦（11:40）。
フレッシュなメンバー構成でトヨタ自動車に快勝したキヤノンが主力のコンディションも戻った状況でどんなメンバーを投入するのか。
もちろん、地元でショッキングな敗戦を経験したヤマハ発動機の復調ぶりも当然気になるところ。
今季、「セットプレーの強化に時間を費やしてきた」（永友洋司監督）というキヤノンが強力FWのヤマハ発動機とどんなフィジカルバトルを見せるのかも見どころだろう。

前節でヤマハ発動機にアウェーで快勝した神戸製鋼（25）は地元の兵庫・ノエビアスタジアム神戸でトヨタ自動車（21）と対戦（13:00＝グループB）。
グループAで首位に立つ王者パナソニックは最終節では地元の群馬・太田運動公園陸上競技場にHonda HEATを迎える（13:00）。

また、以下の３試合は直接的にはLIXIL CUP 2016には関係しないチーム同士の対戦となるが、入替戦行きを避けるためにはリーグ戦でできるだけ上位に入って、９〜16位決定トーナメントの組み合わせを優位にしておきたいのも事実。
年内最後の試合で有終の美を飾りたいのはどのチームも同じだろう。

豊田自動織機シャトルズ – コカ・コーラレッドスパークス（愛知・パロマ瑞穂ラグビー場＝11:40）
クボタスピアーズ – リコーブラックラムズ（大阪・キンチョウスタジアム＝11:40）
NTTドコモレッドハリケーンズ – NECグリーンロケッツ（大阪・キンチョウスタジアム＝14:00）