トップリーグ2015-2016 Day’s Report(入替戦、1月30日)

  • 2016年1月30日

text by Kenji Demura

19-15でNTTドコモを下し、わずか1年でTL再昇格を果たした宗像サニックス photo by Kenji Demura

19-15でNTTドコモを下し、わずか1年でTL再昇格を果たした宗像サニックス
photo by Kenji Demura

宗像サニックスが再昇格! NTTドコモは降格へ
リコー、NEC、コカ・コーラのTL残留も確定

30日、トップリーグ入替戦計4試合が行われ、リコーブラックラムズ、NECグリーンロケッツ、コカ・コーラレッドスパークスの3チームが残留を果たす一方、NTTドコモレッドハリケーンズはトップチャレンジ1位の宗像サニックスブルースに15—19で敗れてトップリーグからの降格が確定。
昨シーズンのトップリーグで最下位となり降格した宗像サニックスだが、1年でのトップリーグ復帰が決まった。

トライは前半23分のWTB屋宜の1本のみだったが固いDFと確実なキックで勝利をたぐり寄せた photo by Kenji Demura

トライは前半23分のWTB屋宜の1本のみだったが固いDFと確実なキックで勝利をたぐり寄せた
photo by Kenji Demura

福岡・レベルファイブスタジアムの第1試合では、「1年間、この日の勝負に賭けてきた」(藤井雄一郎部長兼監督)という宗像サニックスのブレイクダウンの強さとディフェンス力が目立った。
前半、NTTドコモの有力外国人などがボールを持って突破をはかるシーンも多かったが、「一人ひとりがしっかり体を張ってくれた」(FL田村衛士主将)という全員のがんばりでしのいだ後、23分には宗像サニックスらしい小気味いいアタックでスクラムからショートサイドを突破してSH濱里耕平からWTB屋宜ベンジャミンレイとつないで先制。

結果的にトライはこの1本だけだったが、「ゲームマネージメント力、キッキングゲームの部分ではサニックスさんの方が分があった」と、NTTドコモの下沖正博監督が認めたとおり、確実に敵陣に入ってPGで得点を重ねる手堅い戦いぶりを見せて19—15で逃げ切った。

降格が決まり、呆然と引き上げてくるNTTドコモの選手たち。来季はトップウェストでの戦いとなる photo by Kenji Demura

降格が決まり、呆然と引き上げてくるNTTドコモの選手たち。来季はトップウェストでの戦いとなる
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同スタジアムの第2試合の“九州ダービー”も大接戦となった。
前半11分にコカ・コーラがCTBティム・ベイトマンのトライで先制した時点では、53—8の大差となった1年前に同じカードで行われた入替戦の再現となるかとも思われたが、「去年コカ・コーラさんに大敗したところからのスタートだった。ディフェンスではプレッシャーをかけるところと我慢するところを見極めて規律をしっかりさせた」(瓜生丈治監督)という九州電力の好守で前半のコカ・コーラのトライはこの1本のみ。

後半、内側のスペースを突いてラインブレイクするケースが多くなった九州電力が9分にWTB磯田泰成のトライ(ゴール)で同点。
15分に再びコカ・コーラCTBティム・ベイトマンが九州電力ゴールを駆け抜けてリードするが、18分には九州電力LO園中良寛がキックチャージしたボールを自ら拾ってトライ(ゴール)。
そのまま14—14の引き分けとなり、コカ・コーラのトップリーグ残留が決まった。

埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)の第1試合では、NECが三菱重工相模原ダイナボアーズの固いディフェンスに手を焼き、前半は3—3。後半2トライ(2ゴール)を重ねたNECが17−3で振り切り、来季のトップリーグへの生き残りに成功。
また、同ラグビー場での第2試合ではリコーが計12トライを挙げて76—0で大阪府警察の挑戦を退けた。

CTBベイトマンの2トライで九州電力と引き分けたコカ・コーラは薄氷を踏む思いでの残留決定 photo by Kenji Demura

CTBベイトマンの2トライで九州電力と引き分けたコカ・コーラは薄氷を踏む思いでの残留決定
photo by Kenji Demura