トップリーグ 2015-2016「見どころ情報」:開幕節特別編1

  • 2015年11月9日

トップリーグ 2015-2016「見どころ情報」

text by Kenji Demura

RWC2015プレーヤーズ in TL<日本代表編>
世界を驚かせた28人の桜戦士を直接体験しよう

ジャパン戦士たちがイングランドで“ブレイブ・ブロッサムズ”の称号にふさわしいパフォーマンスを見せてから1ヵ月強。
世界にその底力を見せつけた日本ラグビーの最高峰、「ジャパンラグビー トップリーグ 2015-2016」が開幕する。

ラグビーワールドカップ(RWC)2015からトップリーグへ。
楕円球のバトルフィールドをイングランドから日本へ移したトップリーガーにとっては、新たな戦いのスタートとなる。
日本代表メンバーはもちろん、世界各国の代表選手が揃うトップリーグこそ、RWC2015で感じたラグビーの魅力を再体験するのにこれ以上ない機会であることは間違いないところ。

11月13日の開幕が迫る中、改めてトップリーグチームに所属するRWC2015戦士たちの現況を、「日本代表」編と「海外代表」編の2回に渡って紹介。
まずは、“ブレイブ・ブロッサムズ“こと、日本代表組から──。

RWC2015で活躍した日本代表選手のうち28人がトップリーグチームに所属している photo by Kenji Demura

RWC2015で活躍した日本代表選手のうち28人がトップリーグチームに所属している
photo by Kenji Demura

すっかりお茶の間の人気者となった感もある日本代表選手だが、新たにラグビーファンになった人はもちろん、コアなトップリーグチームのファンでさえ、代表選手全員のライブなプレーぶりを直接体験している人はむしろ少数派かもしれない。

計31人のRWC2015日本代表スコッドのうち、大学生ながらRWC2015でプレーした福岡堅樹(筑波大)、藤田慶和(早稲田大)、そして宗像サニックスブルース(トップキュウシュウリーグ)所属のカーン・ヘスケスのWTBトリオを除いた28人がトップリーグ各チームに所属している。

ここでは、開幕節のカード(試合会場)ごとに、どの日本代表選手のプレーが楽しめるかを総ざらいしておこう。

●11月13日 東京・秩父宮ラグビー場
パナソニック ワイルドナイツ – サントリーサンゴリアス

PR稲垣啓太、HO堀江翔太主将、NO8ホラニ龍コリニアシ、SH田中史朗、WTB山田章仁(以上、パナソニック)、PR畠山健介、LO真壁伸弥主将、FL/NO8ツイ ヘンドリック、SH日和佐篤、SO小野晃征、CTB/WTB/FB松島幸太朗(以上、サントリー)

ここ数年、トップリーグタイトルを分け合ってきた両チームだけに、両主将を筆頭に日本代表にも多くの主力選手を輩出している。
両主将のチームの舵取りにも注目だが、稲垣—畠山、田中—日和佐、山田—松島のワンオンワン対決は見逃せない。
長らく日本代表でプレーし続けていたことで、「チームに合わせるのが大変」(堀江)との本音も覗かせるが、果たして。

●11月14日 東京・秩父宮ラグビー場
リコーブラックラムズ – NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、東芝ブレイブルーパス – クボタスピアーズ

FLマイケル・ブロードハースト(リコー)、NO8アマナキ・レレィ・マフィ(NTTコム)、PR三上正貴、HO湯原祐希、LO大野均、FLリーチ マイケル、SO/WTB廣瀬俊朗(以上、東芝)、SO立川理道(クボタ)

オープンサイドFLとしてのブロードハーストの圧倒的な仕事量は間違いなく日本代表の快進撃を底辺で支えた。
RWC2015南アフリカ戦でのWTBカーン・ヘスケスの逆転トライにつなげたハンドオフからの飛ばしパスなど、前に出るパワーとスキルを兼ね備えたプレーで一躍、世界有数の攻撃型NO8と評価されるようになったマフィの「核弾頭」(エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ)ぶりは当然、圧倒的。
ボールを持って前に出ようとしたマフィにブロードハーストが低いタックルを見舞うなんてシーンを想像するだけで、イングランドでの興奮がよみがえってくる。

この4年間セットプレーにこだわってきた日本代表だが、東芝もスクラムに対するこだわりは元々強く、三上、湯原のスクラムワークも東芝浮上の鍵を握る。
歴代日本代表最多キャッパーである大野、そして見事に日本代表主将という重責をこなし切ったリーチの骨身を惜しまないプレーを目の当たりにするだけでファンとして特別な思いになるのも確かだし、日本代表の精神的支柱だった廣瀬が東芝というチームをピッチ上でどうリードしていくかも楽しみだ。

攻守ともに前に出られる存在として日本代表のミッドフィールドに不可欠な存在だった立川に関しては、RWC2015での激闘を経てのコンディションの問題もあり、出遅れているのが実情だ。

日本代表主将の重責を果たしたFLリーチ。今度は東芝でのTL制覇に集中する photo by Kenji Demura

日本代表主将の重責を果たしたFLリーチ。今度は東芝でのTL制覇に集中する
photo by Kenji Demura

●11月14日 愛知・パロマ瑞穂ラグビー場
豊田自動織機シャトルズ – NECグリーンロケッツ、トヨタ自動車ヴェルブリッツ – ヤマハ発動機ジュビロ

SO/CTB田村優(NEC)、CTBマレ・サウ、FB五郎丸歩(ヤマハ発動機)

枠にとらわれない奔放なプレーぶりが特徴ではあるものの、キック、パス、ラン、そしてDF面でもひとつひとつのプレーはしっかりしている田村のファンタジスタぶりがNECでどう生かされるのか。
もちろん、国民的ヒーローとなった五郎丸のルーティーンを自らの目で確認したい気持ちは誰もが同じだろう。

●11月14日 大阪・東大阪市花園ラグビー場
NTTドコモレッドハリケーンズ – コカ・コーラレッドスパークス、近鉄ライナーズ – Honda HEAT

LOトンプソン ルーク(近鉄)

均ちゃん(LO大野)と共に3回連続でRWCの大舞台に立ったトモ(トンプソン)の常に体を張り続ける愚直なプレーは全てのラグビープレーヤー、いや全男性にとってのお手本か。

●11月15日 兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
神戸製鋼コベルコスティーラーズ – キヤノンイーグルス

PR山下裕司、HO木津武士、LO伊藤鐘史、SO/CTBクレイグ・ウィング(以上、神戸製鋼)、LO/FLアイブス ジャスティン(キヤノンイーグルス)

日本代表のセットプレーの進化を確認したければ、山下、木津、伊藤とキーマンが揃う神戸製鋼を見るのが手っとり早い。
ウィング、アイブス両ベテランのハードなプレーぶりは“通”をも唸らせるだろう。

今季のヤマハ発動機の試合では観客みんながこのポーズを一緒になってやるなんてことも? photo by Kenji Demura

今季のヤマハ発動機の試合では観客みんながこのポーズを一緒になってやるなんてことも?
photo by Kenji Demura

チケット情報

「トップリーグ 2015-2016」の試合スケジュールについては、こちらのページをご覧ください。

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