トップリーグ 2015-2016「見どころ情報」:エコパスタジアムではヤマハ発動機などが2試合
text by Kenji Demura
パナソニックは太田で今季初ホーム。対リコー
エコパスタジアムではヤマハ発動機対NEC
22日までに第2節が終了したジャパンラグビー トップリーグ 2015-2016。
今季はリーグ戦が7節のみの短期決戦となるが、開幕ダッシュに成功したチーム、やや出遅れたチームと、早くも明暗が分かれた格好となっている。
現時点でのグループA、グループBの順位および勝ち点は以下の通り。
<グループA>
1. パナソニック ワイルドナイツ(10)
2. NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(10)
3. 東芝ブレイブルーパス(5)
4. サントリーサンゴリアス(5)
5. 近鉄ライナーズ(5)
6. Honda HEAT(4)
7. リコーブラックラムズ(1)
8. クボタスピアーズ(0)
<グループB>
1. ヤマハ発動機ジュビロ(9)
2. 神戸製鋼コベルコスティーラーズ(9)
3. キヤノンイーグルス(6)
4. トヨタ自動車ヴェルブリッツ(6)
5. NTTドコモレッドハリケーンズ(4)
6. 豊田自動織機シャトルズ(4)
7. コカ・コーラレッドスパークス(1)
8. NECグリーンロケッツ(1)
グループAでは昨季のトップリーグ覇者であるパナソニックとNTTコミュニケーションズが開幕2連勝。
今節はパナソニックが今季初となる群馬・太田市運動公園陸上競技場でのホームゲームにリコーを迎える(29日13:00)。
開幕戦でサントリーに後半20分までトライを許さない堅守ぶりを見せたパナソニックだが、前節の近鉄戦では前半だけで2トライを許して13-20とリードされるなど、らしくない面も見られた。
後半は一方的に攻めて47-27で逆転勝ちを収めたものの、開幕戦で見せた「正確なプレー」(ロビー・ディーンズ監督)を取り戻して特にディフェンス面での精度を上げていくことが、3連覇へのポイントになりそうだ。
対するリコーは開幕2連敗。第2節では昇格組のHonda HEATにも18-24で敗れた。
今季、ブレイクダウンにこだわった強化をしてきたリコーだけに、「ボールキャリアーの正確性と2人目の精度」(神鳥裕之監督)を上げて王者にチャレンジしたいところ。
豪州代表SOバーナード・フォーリー、サモア代表ユーティリティBKティム・ナナイウィリアムズというラグビーワールドカップ(RWC)でも活躍した新加入の大物外国人選手をどう使っていくかも注目される。
兵庫・ユニバには共に開幕2連勝の
NTTコムと地元・神戸製鋼が登場
NTTコムは兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場の第1試合でクボタと対戦(29日11:40)。
「9ヶ月間、個々のフィジカル面を強化してきた」(ロブ・ペニーヘッドコーチ)という力強さが増したプレースタイルでリコーに続き東芝も撃破。
特にRWCでも驚異的なアタック力を披露して世界を驚かせたNO8アマナキ・レレィ・マフィは2試合で3トライを奪う大暴れぶり。
そんなマフィを筆頭に「全員が100%の仕事をしている」(FL金正奎)という勢いで連勝街道を突き進みたいところだろう。
同・第2試合にはグループBで開幕2連勝の地元・神戸製鋼が登場。NTTドコモとの阪神ダービーとなる(29日14:00)。
前節のNEC戦で「仕留め切る」(FL橋本大輝主将)ことを目標にして計7トライを奪う完璧なラグビーを見せた神戸製鋼は、「ナーバスになっていた」(同主将)という開幕戦(キヤノンに23-18で辛勝)で満足させられなかった面もある地元ファンに対して、今度こそ最高のパフォーマンスを見せたいところだ。
神戸製鋼とともにグループB2連勝のヤマハ発動機はトップリーグ初開催となる静岡・エコパスタジアム(袋井)の第2試合でNECと対戦(28日14:00)。
前節、地元ヤマハスタジアムで豊田自動織機に対して43-0という完璧な試合をしてみせたヤマハ発動機だけに、収容人数の多いエコパスタジアムにどれだけの観客が集まるかも注目される。
大黒柱FB五郎丸歩も豊田自動織機戦で5ゴール、1PGを決めるなど好調を維持している。
同・第1試合では前節のリコー戦で2011-12シーズン以来となるトップリーグでの勝ち星を挙げたHondaが東芝にチャレンジする(11:40)。
28日の愛知・パロマ瑞穂ラグビー場では、サントリー対近鉄(11:40)、トヨタ自動車対豊田自動織機(14:00)の2試合が予定されている。
共に王者パナソニックに敗れた同士の対戦となる第1試合だが、サントリーは第2節でクボタから8トライを奪う猛攻を見せて復活をアピール。
一方の近鉄も対パナソニック戦という意味では前半をリードして折り返すなどサントリー以上の健闘を見せた。
共にアタック力が魅力の両チームだけにボールがよく動く楽しいラグビーが期待できそうだ。
やはり、1勝1敗同士の対戦となるトヨタ自動車対豊田自動織機の“愛知ダービー”も、上位進出のためにはお互い地元で絶対に負けられない状況とも言え、熱い試合となりそうだ。
29日、大分市営陸上競技場ではコカ・コーラがキヤノンを迎える(13:00)。
ここまで2連敗のコカ・コーラだが、何とか地元・九州で今季初白星をものにしたい。
一方のキヤノンにとっても大分はゆかりの地でもあるだけに、前節NTTドコモに快勝した勢いのままコカ・コーラも倒して上位進出に弾みをつけたいところだ。